味へのこだわりは幻想

マーケティング

味へのこだわりには
少し注意が必要です。

なぜなら作り手が思う品質と
食べる側のお客様が思う品質は
似ているようで違うから。

そしてお客様が思う品質の方が
はるかに重要だからです。

例えば、本場イタリア仕込みのレストラン。

店主はイタリアで
20年修行して凱旋帰国したシェフAさん。

お金をかけて現地から
最高の食材を輸入。

20年もの月日をかけて学んだ味。

1ミリもずれることなく
忠実に再現した“高品質”を
お店のウリにしています。

「美味しいに、決まってる」

お客様に提供する前から
自信に満ち溢れています。

が、

もし、日本人の口には合わず
お客様に受け入れられなければ
どうでしょうか。

Aさんのお店は空席が埋まらない。

通りを挟んだ向かいにもう1店舗
似たようなレストラン。

シェフBさんはイタリアに行ったことがない。

有名店で修行した経験もないですし
輝かしい受賞歴もない。

ただ、日本人の好みは知っていて
お客様の口に合う料理を作ることは
とても得意。

日本人好みのイタリア料理を出す
シェフBさんのお店は

「あそこのお店、美味しいよね!」

と、お客様で埋まり始める。

昨日のお客様からの評判が
明日のお客様を呼んでくれるので
満席が続きます。

しかも食材が地元で手に入るので
原価がとても安い。

さて、「品質」が良いのはどちらでしょうか…。

…。

思い当たる節があります。

私が働く銀座のイタリアンでも
同じような体験をしています。

味にこだわった自家製パスタよりも
パックから出して小皿に盛っただけの
燻製ホタルイカの方が喜ばれる。
(ガーン。。。)

アンケートで感想を聞けば
お客様の本音がよく分かりますよ。

美味しい美味しくないの品質には
作り手のこだわり、食材原価などは
まったく関係がありません。

0パーセントです。

なので、味へのこだわりが
無意味になっていないか
注意が必要です。

お客様集めに直接関係のない
味へのこだわりは

「幻想」

なので。

味が受け入れられるかどうかは
実際に食べて頂いて初めて
正解かどうか分かりますよね。

だからこそ、まずはお客様を集めましょう。

目隠しして高級ワインと
コンビニのワインを飲み比べても
違いがほとんど分からないように

「品質」

などという概念は
非常にあいまいです。

黙っていてもお客様には伝わりません。

もし、価値ある料理を提供するなら
その一皿には価値がありますよ!
と、伝える必要があります。

では一体、どうすれば価値が
ちゃんとお客様に伝わるか。

とても簡単です。

まずは白い紙1枚と
黒いボールペン1本を
テーブルの上に用意します。

次に白い紙を半分に折ります。

面積が均等になるように
角と角をピッシリ合わせて
綺麗に折りましょう。

真ん中に折り目がついて
左側と右側の2つに分かれましたね。

ではまず、左側の食材名を書きます。

玉ねぎ、トマト、パンチェッタなど
色々出てくると思いますので
上から1つずつ箇条書きに。

あ、水も大切な食材の1つなので
忘れずに書いて下さいね。

そして右側には、次の言葉を書きます。

…。

やっぱり長くなりそうなので
続きはまた別の機会で。

話を戻します。

味へのこだわりは「幻想」です。

ここまで読んでもらって
あなたにもある程度理解して
頂けると思います。

こだわりがお客様にとって本当に価値あるものか。

自己満足で終わっていないか
セルフチェックしてみて下さい。

では!

安達

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